メロディー…というのは、言うまでもなく曲の〈旋律〉のことですが、音楽家…とくに作曲や編曲に携わるものにとって、これは永遠の謎…というか、永遠の課題あるいはテーマ、といったものに思えます♪ 幼い頃の私は、音楽との接し方がクラシック音楽に偏っていて、当時のヒット曲などをTVなどで見聞きさせてもらえず、たとえばピンクレディーの“サウスポー”,“モンスター”などのヒット曲は学校の教室で友達に歌ってもらって初めて聞く…といった具合でした ♪ その場合、歌ってもらったメロディーだけは聞き取れても、その背景の和音はわからないわけで、そんな曲たちを大人になってから改めて聞いて「ああ…こんな曲だったのか」と、その全体像を知ることもしばしばでした ♪ 少し脱線したようにも思われるでしょうが、〈メロディー〉というのが、その曲の〈和音進行(コード進行) 〉と密接に関係していて、その両方がそろって初めて曲になる…ということをお話ししたかったわけです(もう一つ大切なリズムについては、また改めてお話ししたいと思います) ♪ この〈メロディー〉…メロディーメイカー、などという言い方がされることがありますが、実際「よい」…と思えるメロディーを作るのは本当に大変なことで、作ろうと思って簡単に作れるものでもなく、ずっと考えつづけてあるときひらめいたように思いつくといったことも多いし、苦労して作ったものでも、それが必ずしも後々まで「よい」と思えるともかぎりません ♪ すでによく知られている美しいメロディーにしても、それを本当に美しく演奏するためには、歌や楽器などに全身全霊を傾けて取り組まなければなりません ♪ そんなこんなで、ぶつぶつ愚痴っていても始まらないので頑張って精進するしかない…という、当たり前の答えに戻るだけなのですが、この〈メロディー〉というものを「美しく」て、「よい」もの、と感じる〈こころ〉だけは…変わらず大切にしたいと、今さらながらに思う次第です ♪
映画『リトル・ロマンス A Little Romance 』(1979)は…『明日に向かって撃て!』、『スティング』で知られるジョージ・ロイ・ヒル監督による青春映画の傑作です ♪ 今や名実ともに大女優のダイアン・レイン Diane Lane のデビュー作でもあります ♪ 私が最初に見始めた映画のひとつで、十代前半の主人公たちの初々しさと、老年のいぶし銀の名演技で脇をささえるローレンス・オリビエ Laurence Olivier の素晴らしさが今も記憶に深く刻まれています ♪ 音楽は、これまた 1960 年代のヌーベルバーグ Nouvelle Vague のフランス映画の数々から、のちには『ツインズ』、『フォー・エバー・フレンズ』などのハリウッド映画まで手掛けていく映画音楽の名作曲家 ジョルジュ・ドルリュー Georges Delerue が担当…♪ 当時、欧米でベストセラーになっていた、作家パトリック・コーヴァンの小説を映画化したもので、パリで巡り逢い、惹かれ合った2人の少年少女が謎の老人から聞かされた伝説に導かれるように , 、ヴェニスのため息の橋の下でキスをして永遠の愛を誓おうとする…現代のおとぎ話 ♪ メインテーマには Vivaldi ヴィヴァルディのギター協奏曲の美しい緩徐楽章が使われて、みずみずしいロマンチックな雰囲気を醸し出しています ♪ この映画でアカデミー賞のオリジナル作曲賞も獲得しているジョルジュ・ドルリュー Georges Delerue の作る…それ以外の音楽も、丁寧で職人的な佳曲ばかりで、映像と音楽が相まって楽しめるとても素敵な作品です ♪ この作品にふれるたびに、映画と音楽とのいちばん美しい関係について、いつも…ハッと気づかされるようです ♪