Stevie Wonder スティービー·ワンダーの1987年のアルバム『 Charactors キャラクターズ』は、彼のアルバムのなかで売上げがあまり伸びなかったものとして語られることもありますけれども…私自身にとっては翌年1988年に行われた来日公演でのライブ演奏の印象とともに、とても愛すべき作品です ♪ 常に最新のレコーディング技術のもとに制作されている Stevie のアルバムは、この作品においてもそのテクノロジーがいかんなく発揮されていて、かの Prince の音楽制作にも大きく影響を与えたことが知られています ♪ 冒頭の“ You Will Know ” のゆったりとしたビートには、ある種の〈ゆとり〉 や〈余裕〉と言えるようなものが感じられて、宗教的なアプローチによる歌詞とともにじんわりと胸に響きます ♪ Michael Jackson とのデュエットによる “ Get It ”のポップに躍動するサウンド、そして多重録音によるコーラスにくわえて前作『 In Square Circle 』収録の名曲 “ Overjoyed ”との共通性も感じさせるサウンドエフェクトを施した “ With Each Beat Of My Heart ” は、十二分にこころを潤してくれます ♪ 日本武道館でのライブの終曲として演奏され、当時の最新のサンプリング技術でライブ演奏のその場の録音をループさせて、アンサンブルのプレイの聴こえるまま、バンドのメンバーがステージから退場していった驚きの記憶とともにあるファンクビートのシングル曲 “ Skeletons ”も、このアルバムの象徴的な1曲と言えます ♪
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The Stylistics スタイリスティックス…アメリカ、フィラデルフィアから、1960年代後半から1970年代にかけてスタンダードとなるヒットを連発した… R&B = Soul の代表的なボーカルグループです ♪ “ You Are Everything ”, “ Stop, Look, Listen ”, “ Becha By Golly, Wow ”などをふくむ1968年ファーストアルバムは大ヒットを記録して、その成功をプロデュースした Tom Bell (…そして作詞の Linda Creed )のソングライティングによる路線は1973年のサードアルバムまで継続して、エバーグリーンなサウンドカラーを確立しています ♪ 多くのカバーバージョンがつくられていることにも、そのレパートリーが魅力的なことを十分に物語っています ♪ さきの “ You Are Everything ”, “ Stop, Look, Listen ” は、Marvin Gaye と Diana Ross とのデュエットによるバージョンも有名で、“ Becha By Golly, Wow ” は Dionne Warwick による素晴らしいバージョンがあります ♪ 1974年のシングル “ You Make Me Feel Brand New ” は1980年代後半から…日本では山下達郎のひとりアカペラによるカバーバージョンも広く聴かれています ♪ Tom Bell による The Stylistics のこの時代の名曲たちは、深まる秋の夜長にぴったりとマッチして、こころに響きます ♪
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ジャズ・フュージョンのシーンにおける名ギタリスト… John Abercrombie ジョン·アバークロンビー(1944 - 2017)のつくりだすサウンドには、私自身とても自然な親近感を覚えることが多く、数多くの録音をとおして影響を受けた気がしています ♪ 1970年代にリリースされた、キーボーディスト Jan Hammer とコラボレーションしたアルバム『 Timeless 』、そのアルバムでも共演していた名ドラマー Jack DeJohnette 、同じく名ベーシスト Dave Holland らとのグループ…〈Gateway〉でのプレイや、1986年に ピアニスト Bill Evans のトリオの晩年のベーシスト Marc Johnson 、名グループ〈Weather Report〉 のドラマー、Peter Erskin とのコラボレーションによるアルバム『 Currents Events 』などが私自身…印象深いですけれども、その他にもマルチプレーヤーとしても名高いギタリスト Ralph Towner との『 Salgasso Sea 』などのデュオ作品や、ギターを中心にした多重録音で構成した1977年のソロアルバム『 Charactors 』なども時折聴き返したくなる名作です ♪ その膨大な録音のなかでも、とりわけ繰り返して聴くことの多いのが1997年…ドラマーの Adam Nussbaum および オルガンの Dan Wall とのトリオによるライブアルバム『 Tactics 』での示唆に富み、縦横無尽に、そして詩的に展開する素晴らしいサウンドスケープです ♪
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Maria Bethânia マリア·ベターニア…Caetano Veloso の妹であり、その数多くの録音によってブラジルポピュラー音楽の女王と言われる存在です ♪ 1960年代から現在に至るまで60年以上におよぶ活動は、その不動の存在感を十二分に裏付けるもので…ブラジルポピュラー音楽の中核を担う重要なアーティストたちと多くコラボレーションも重ねています ♪ 私自身…印象的なのは1975年の Chico Burque とのジョイントによるライブアルバム、 Djavan の作品をとりあけてアルバムタイトルとしてもフィーチャーした1977年の『 Alibi (アリバイ)』そして Antonio Carlos Jobim のスタンダード “ Anos Dourados (黄金の歳月)” をふくむアルバム『 Dezembros(12月) 』などがありますけれども…Vinicius Moraes の作詞による作品を集めた2005年のアルバム『 Que Falta Você Me Faz (とても君が恋しい)』では、Baden Powell の愛息 Marcel Powell の素晴らしいギタープレイとのコラボレーションのよる名スタンダード “ A Felicidade ”を聴くことができます ♪ フランスのシンガーソングライター Pierre Barouh ピエール·バルーによるブラジルポピュラー音楽のドキュメンタリー映画『Saravah サラヴァ』に登場して名曲サンバ “ O Nosso Amor (私たちの愛)” (映画『黒いオルフェ』の挿入歌)を楽しそうに口ずさむシーンも…忘れられません ♪
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Jazz Fusion ジャズ·フュージョン の最重要グループのひとつ…Weather Report は、その1971年のファーストアルバム『 Weather Report 』から鳴り物入りで全世界の注目を集めるリリースとなって、ジャズギタリストの Pat Metheny などにも多くの影響を与えていたことは広く知られていますけれども…その次のアルバム『 I Sing Body Electric 』(1972) が、それに先立つ東京·渋谷公会堂でのライブを編集した3曲のトラックが含まれて制作されたものであることも有名です ♪ そのライブは『 Weather Report Live In Tokyo 』として2枚組のアルバムとして1972年に日本でリリースされています ♪ “ Vertical Invader " - " T.H. " - " Dr. Honoris Causa ”, “ Surucucu (スルクク)” と “ Directions ” のオリジナル…ノーカット全曲版をふくむ12曲からなる内容は、このグループの初期のサウンドを知るうえでもっとも素晴らしい録音ともいえるものです ♪ サックスの Wayne Shorter とともにバンドをリードしてプレイするキーボードの Joe Zawinul の 〈Fender Rhodes フェンダーローズ〉 のトーンとサウンドは、今もこの…1970年代を象徴するエレクトリック·ピアノの美しいショーケースと言えます♪ グループの初期のリズムセクション…アコースティック·ベースの Miroslav Vitous , ドラムの Eric Gravatt とパーカッションの Don Um Romão からなる自由度の高い Jazzy な Groove グルーブも、この時期ならではのものです ♪ フリージャズのテイストとその後のジャズ·フュージョンのサウンドをともに感じさせるこのライブアルバムは、今も私のこころを変わらずときめかせてくれます ♪
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The Isley Brothers アイズレー·ブラザーズ…アメリカを代表するこのグループは、1950年代から現在まで R&B, Soul そして Funk といったサウンドの素晴らしいショーケースを提示しつづけてくれています ♪ 1961年のシングルヒット “ Twist And Shout ” は The Beatles にカバーされ、世界的なスタンダードとなります ♪ 1970年代にトップ10ヒットとなった “ That Lady ” をはじめ、Funk ファンクの王道を感じさせる堂々とした…しなやかな Groove グルーブ と、のちに Whitney Huston にもカバーされる “ For The Love Of You ” や、“ Between The Shirts ” などのスローバラードが 美しいコントラストをかたちづくり、Ronard Isley のファルセットボーカル、キーボード奏者の Chris Jaspar の豊潤なサウンド、Ernie Isley のドライブするギタープレイとともにかけがえのないオリジナリティを醸し出しています♪ 1970年代の活動の総括を感じさせる1980年のアルバム『 Go All The Way 』では、そのタイトル曲や “ Say You Will ” といったナンバーに彼らのエッセンスが十二分に感じられて、今も大好きな作品です ♪
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George Benson ジョージ·ベンソンの数あるアルバムのなかでも名作と名高い1970年の『 The Other Side Of Abbey Road 』…The Beatles のもっとも知られているアルバムのひとつである最後のスタジオ録音アルバム『Abbey Road 』(1969) の曲目を George Benson が、あざやかなジャズギターサウンドと Soulful なボーカルでカバーした内容で、オリジナルの佳曲にジャズフュージョンの視点から新たな魅力を照らし出す魅力あふれる作品です ♪ The Beatles の音楽が、そのルーツである Blues や Jazz, R&B といったブラックミュージックに多く根ざしたものであることを George Benson という優れたフィルターをとおしてあらためて感じることができます ♪ “ Come Together ”, “ Here Comes The Sun ”といった名曲をふくむコンテンツには Bob James(Key), Ron Carter(Bass), Jerome Richardson(T.Sax)…など名うての優れたプレーヤーが録音に参加して、その後の70年代のジャズフュージョンシーンの胎動をも感じさせます ♪ The Beatles のオリジナルアルバムと同じ…アビー·ロード·スタジオまえの横断歩道でのロケーションによる、ギターを携えた George Benson の飄々と歩くジャケットフォトとともに、とても印象深い名アルバムです ♪