Astor Piazzolla アストル・ピアソラ の…Nuevo Tango(ヌエボ·タンゴ = 新タンゴ…の意)といわれる、その音楽を聴きはじめたのはジャズギターの修行をしていた高校生の頃で、当時ブームを巻き起こしていた1983年のウィーンでのライブ盤が最初でした ♪ Tango タンゴというカテゴリーの音楽自体がとても専門的なことにくわえて、Piazzolla ピアソラの音楽は、その伝統的なTango タンゴに新風を吹き込んだ作風で知られていて、「なんだこの音楽は?」という衝撃が…聴いて最初に受けた印象です ♪ けれども…自分がクラシック音楽の勉強を続けていたこともプラスに働いて、その作品がヨーロッパのクラシック音楽の形式やJAZZのエッセンスを巧みに採り入れて作られているのが聴きとれてくると、高い技術を伴った楽団の演奏をつうじて…そのオリジナリティー豊かな音楽にじわじわと魅了されていきました ♪ Piazzolla ピアソラが亡くなってしまった現在でも、クラシックの演奏家をふくめて多くの音楽家がその作品をとりあげて演奏しているのは、その音楽がやはり普遍的な大きな魅力をそなえているからでしょう ♪ とにかくその当時の五重奏団の Piazzolla ピアソラをはじめ…構成メンバーそれぞれの演奏が素晴らしく、力強いビートとアンサンブル、そしてPiazzolla ピアソラのバンドネオンとともに、ヴァイオリンの名手 Fernando Suárez Paz フェルナンド・スアレス・パスの奏でるしなやかなメロディーのラインには、今も変わらず心を奪われます ♪ 以前から自分自身でもヴァイオリニストなどとともに演奏している代表曲, ヒット曲とも言える“ Libertango リベルタンゴ ”, “ Oblivion 忘却 ”など…どの作品も、深くこころに響くそのサウンドは音楽のエネルギーに満ちています ♪ 私にとってやはりいちばんの曲は…父との死別に際して書かれたという今ひとつの代表曲“ Adios Nonino アディオス・ノニーノ ”です ♪
映画『リトル・ロマンス A Little Romance 』(1979)は…『明日に向かって撃て!』、『スティング』で知られるジョージ・ロイ・ヒル監督による青春映画の傑作です ♪ 今や名実ともに大女優のダイアン・レイン Diane Lane のデビュー作でもあります ♪ 私が最初に見始めた映画のひとつで、十代前半の主人公たちの初々しさと、老年のいぶし銀の名演技で脇をささえるローレンス・オリビエ Laurence Olivier の素晴らしさが今も記憶に深く刻まれています ♪ 音楽は、これまた 1960 年代のヌーベルバーグ Nouvelle Vague のフランス映画の数々から、のちには『ツインズ』、『フォー・エバー・フレンズ』などのハリウッド映画まで手掛けていく映画音楽の名作曲家 ジョルジュ・ドルリュー Georges Delerue が担当…♪ 当時、欧米でベストセラーになっていた、作家パトリック・コーヴァンの小説を映画化したもので、パリで巡り逢い、惹かれ合った2人の少年少女が謎の老人から聞かされた伝説に導かれるように , 、ヴェニスのため息の橋の下でキスをして永遠の愛を誓おうとする…現代のおとぎ話 ♪ メインテーマには Vivaldi ヴィヴァルディのギター協奏曲の美しい緩徐楽章が使われて、みずみずしいロマンチックな雰囲気を醸し出しています ♪ この映画でアカデミー賞のオリジナル作曲賞も獲得しているジョルジュ・ドルリュー Georges Delerue の作る…それ以外の音楽も、丁寧で職人的な佳曲ばかりで、映像と音楽が相まって楽しめるとても素敵な作品です ♪ この作品にふれるたびに、映画と音楽とのいちばん美しい関係について、いつも…ハッと気づかされるようです ♪