キリンがサバンナにたたずむジャケットで知られている Antonio Carlos Jobim アントニオ・カルロス・ジョビンのアルバム『WAVE』(1967)は、ボサノヴァ Bossa Nova をベースにした、いわゆるクロスオーバーと言われるような、そのジャンル横断的なサウンドが…その後のJazz Fusion ジャズ・フュージョンのカテゴリーの音楽の発展に大きく影響を与えた作品です ♪ ピアニスト、Bill Evansとのコラボレーションでも知られる名アレンジャー、Claus Ogerman(クラウス・オガーマン)によってスマートに編曲された第1曲の“ Wave ”から終曲の“ Captain Bacardi ”まで…よどみなく流れるそのサウンドは、BGMとして最上級のものであると同時に…音楽的に、とても深い内容を聴きとることができます ♪ Jobim本人の歌声が聴ける“ Lament (ラメント)“の貴重なバージョンや、同じくスタンダードになっている“ Triste (トリスチ) ”など…決定版といえる演奏が全編を優しく彩る…まさにボサノヴァ Bossa Novaの象徴的な作品の1つです ♪ このアルバムのなかの私のフェーバリットソングは、名手 Raul de Souza ( ラウル・ジ・スーザ )のトロンボーンによる悠々としたメロディーが印象的な“ Look To The Sky ”です ♪
映画『リトル・ロマンス A Little Romance 』(1979)は…『明日に向かって撃て!』、『スティング』で知られるジョージ・ロイ・ヒル監督による青春映画の傑作です ♪ 今や名実ともに大女優のダイアン・レイン Diane Lane のデビュー作でもあります ♪ 私が最初に見始めた映画のひとつで、十代前半の主人公たちの初々しさと、老年のいぶし銀の名演技で脇をささえるローレンス・オリビエ Laurence Olivier の素晴らしさが今も記憶に深く刻まれています ♪ 音楽は、これまた 1960 年代のヌーベルバーグ Nouvelle Vague のフランス映画の数々から、のちには『ツインズ』、『フォー・エバー・フレンズ』などのハリウッド映画まで手掛けていく映画音楽の名作曲家 ジョルジュ・ドルリュー Georges Delerue が担当…♪ 当時、欧米でベストセラーになっていた、作家パトリック・コーヴァンの小説を映画化したもので、パリで巡り逢い、惹かれ合った2人の少年少女が謎の老人から聞かされた伝説に導かれるように , 、ヴェニスのため息の橋の下でキスをして永遠の愛を誓おうとする…現代のおとぎ話 ♪ メインテーマには Vivaldi ヴィヴァルディのギター協奏曲の美しい緩徐楽章が使われて、みずみずしいロマンチックな雰囲気を醸し出しています ♪ この映画でアカデミー賞のオリジナル作曲賞も獲得しているジョルジュ・ドルリュー Georges Delerue の作る…それ以外の音楽も、丁寧で職人的な佳曲ばかりで、映像と音楽が相まって楽しめるとても素敵な作品です ♪ この作品にふれるたびに、映画と音楽とのいちばん美しい関係について、いつも…ハッと気づかされるようです ♪