夏の気温が、近ごろもう耐えられないほど暑くなるようになって久しい気がしますけれども…夏のボサ・ノヴァ Bossa Nova を代表する名曲が “ Summer Samba ( Samba de verão サンバ·ヂ·ヴェラァオン) ”です ♪ この曲を作った Marcos Valli マルコス·ヴァーリは…誰よりもボサ・ノヴァらしい、たくさんの名曲を作ったシンガーソングライターのレジェンドとしてブラジルでも高い人気と評価を得ています ♪ ボサ・ノヴァ·インストゥルメンタルのパイオニア…Walter Wanderley ワルター·ワンダレーがアメリカのマーケットでこの曲をヒットさせてから…Marcos の歌う英語のバージョンも世界的にヒットすることになりました ♪ もとの歌詞では夏の暑さのように心が熱くなっている…という恋の歌で、夏のことを歌った歌ではないのですが、夏が来るとこの歌が自然に聴かれるようになるのは人情というものです ♪ ちなみに Marcos の作品のなかでブラジルでもっとも人気のあるのは…同じくセカンドアルバム 『 O Compositor e Cantor シンガーソングライター』にも収められている“ Preciso Aprender A Ser Só プレシゾ·アプレンデ·ア·セール·ソー( ひとりでいることを学ばなくては…の意 = 英語版は〈 If You Went Away 〉)だというのも、ボサ・ノヴァ Bossa Nova がブラジルでシリアスな音楽としても受けとめられているのを感じる意外な事実です ♪
映画『リトル・ロマンス A Little Romance 』(1979)は…『明日に向かって撃て!』、『スティング』で知られるジョージ・ロイ・ヒル監督による青春映画の傑作です ♪ 今や名実ともに大女優のダイアン・レイン Diane Lane のデビュー作でもあります ♪ 私が最初に見始めた映画のひとつで、十代前半の主人公たちの初々しさと、老年のいぶし銀の名演技で脇をささえるローレンス・オリビエ Laurence Olivier の素晴らしさが今も記憶に深く刻まれています ♪ 音楽は、これまた 1960 年代のヌーベルバーグ Nouvelle Vague のフランス映画の数々から、のちには『ツインズ』、『フォー・エバー・フレンズ』などのハリウッド映画まで手掛けていく映画音楽の名作曲家 ジョルジュ・ドルリュー Georges Delerue が担当…♪ 当時、欧米でベストセラーになっていた、作家パトリック・コーヴァンの小説を映画化したもので、パリで巡り逢い、惹かれ合った2人の少年少女が謎の老人から聞かされた伝説に導かれるように , 、ヴェニスのため息の橋の下でキスをして永遠の愛を誓おうとする…現代のおとぎ話 ♪ メインテーマには Vivaldi ヴィヴァルディのギター協奏曲の美しい緩徐楽章が使われて、みずみずしいロマンチックな雰囲気を醸し出しています ♪ この映画でアカデミー賞のオリジナル作曲賞も獲得しているジョルジュ・ドルリュー Georges Delerue の作る…それ以外の音楽も、丁寧で職人的な佳曲ばかりで、映像と音楽が相まって楽しめるとても素敵な作品です ♪ この作品にふれるたびに、映画と音楽とのいちばん美しい関係について、いつも…ハッと気づかされるようです ♪