その日の体調が生活のなかに何かと影響するように、音楽においても、体調は…演奏に如実に関係します ♪ まず音の高さについての音程の感覚…これが、例えば気圧の低い日や、気の上がらない体調の日だと、だいたいにおいて低めに感じられたり、拍=Beat の長さについての〈テンポ=Tempo〉の感覚も…概ね遅く感じられたりします ♪ 音程を合わせるチューナー= Tuner や、テンポを提示するメトロノーム=Metronome といった機械が精確なものとして電子化されて久しいですから、まずはそれらの文明の利器を活用して、正確さを図るところから音楽の準備をはじめるのは、ですから…とても大事なことだといえます ♪ そのうえで、こんどは実際の演奏において…音楽的な理由から時間=Tempo が伸び縮みしたり、音程が高め、あるいは低めになったりすることがあります ♪ こういったことは基本的には、いつも起こっているといってよく、音楽の現場では、日々そういった、ある意味…人間的な〈ズレ〉の感覚に対応しながら、よりよいものをめざして演奏にあたっています ♪ 曲によって、そしてそれを演奏する人によって、そういったもろもろの〈ズレ〉は限りないパターンで起こりうるもので、それがその音楽をより味わい深いものにすることも多くあります ♪ 実際の合奏=アンサンブル Ensemble においては、それがほとんど押し合いへし合いに近い音のやりとりになることもしばしばで、実際…体の血の流れが逆流するような感覚になることもあるほどです ♪ そういった大変な印象が残った演奏ほど、好評だったり、録音を聞き返したときに〈いい〉と感じられたりすることも多いので…とても不思議です ♪ とにもかくにも…正確さを十二分に追求しながら、本番では自分の感覚を信じてよりよいアンサンブル Ensemble による、いい演奏をめざす…という、至極あたりまえの結論に至ってしまいます ♪(あまりに…とりとめのない話シリーズ)
映画『リトル・ロマンス A Little Romance 』(1979)は…『明日に向かって撃て!』、『スティング』で知られるジョージ・ロイ・ヒル監督による青春映画の傑作です ♪ 今や名実ともに大女優のダイアン・レイン Diane Lane のデビュー作でもあります ♪ 私が最初に見始めた映画のひとつで、十代前半の主人公たちの初々しさと、老年のいぶし銀の名演技で脇をささえるローレンス・オリビエ Laurence Olivier の素晴らしさが今も記憶に深く刻まれています ♪ 音楽は、これまた 1960 年代のヌーベルバーグ Nouvelle Vague のフランス映画の数々から、のちには『ツインズ』、『フォー・エバー・フレンズ』などのハリウッド映画まで手掛けていく映画音楽の名作曲家 ジョルジュ・ドルリュー Georges Delerue が担当…♪ 当時、欧米でベストセラーになっていた、作家パトリック・コーヴァンの小説を映画化したもので、パリで巡り逢い、惹かれ合った2人の少年少女が謎の老人から聞かされた伝説に導かれるように , 、ヴェニスのため息の橋の下でキスをして永遠の愛を誓おうとする…現代のおとぎ話 ♪ メインテーマには Vivaldi ヴィヴァルディのギター協奏曲の美しい緩徐楽章が使われて、みずみずしいロマンチックな雰囲気を醸し出しています ♪ この映画でアカデミー賞のオリジナル作曲賞も獲得しているジョルジュ・ドルリュー Georges Delerue の作る…それ以外の音楽も、丁寧で職人的な佳曲ばかりで、映像と音楽が相まって楽しめるとても素敵な作品です ♪ この作品にふれるたびに、映画と音楽とのいちばん美しい関係について、いつも…ハッと気づかされるようです ♪