Weather Report はジャズ·フュージョンのミュージックシーンにおいてもっとも重要なグループのひとつですけれども…そのサウンドは1971年の1stアルバム『 Weather Report 』から1986年の実質的に最後のアルバム『 This Is This 』まで…時代とともに変遷を重ねていきました ♪ 私がこの Weather Report をリアルタイムで聴いていたころ…ドラマーは名手 Omar Hakim で、同じく名手のベーシスト Victor Bailey と、パーカショニストをくわえた3人でリズムを担っていました ♪ ときに〈ドラマー〉は…十数年にわたって、その音楽シーンの時代をつくる存在となります ♪ Omar Hakim は1970年代後期から1990年代…そして現在にいたるまで…その特徴あるシャープなドラムサウンドで一時代を築き上げています ♪ スマートで素晴らしいプレイを展開する Weather Report での4枚にわたるアルバムとライブ、Miles Davis とのレアな共演、Sting や Madonna といったポップ·ロックのフィールドでのプレイなど…チップのついたスティックでの、そのキメの細かいドラムサウンドには、いまも変わらず魅了されます ♪ 彼のように時代を築いたドラマーと言えるのは…たとえば、ここ数十年のブラジルポピュラー音楽では…Tom Jobim のグループを支えた Paulo Braga, Djavan のリズムと共振し、Ivan Lins のバンドでいまも現役で活躍する Teo Lima といった人たちでしょうか…♪
映画『リトル・ロマンス A Little Romance 』(1979)は…『明日に向かって撃て!』、『スティング』で知られるジョージ・ロイ・ヒル監督による青春映画の傑作です ♪ 今や名実ともに大女優のダイアン・レイン Diane Lane のデビュー作でもあります ♪ 私が最初に見始めた映画のひとつで、十代前半の主人公たちの初々しさと、老年のいぶし銀の名演技で脇をささえるローレンス・オリビエ Laurence Olivier の素晴らしさが今も記憶に深く刻まれています ♪ 音楽は、これまた 1960 年代のヌーベルバーグ Nouvelle Vague のフランス映画の数々から、のちには『ツインズ』、『フォー・エバー・フレンズ』などのハリウッド映画まで手掛けていく映画音楽の名作曲家 ジョルジュ・ドルリュー Georges Delerue が担当…♪ 当時、欧米でベストセラーになっていた、作家パトリック・コーヴァンの小説を映画化したもので、パリで巡り逢い、惹かれ合った2人の少年少女が謎の老人から聞かされた伝説に導かれるように , 、ヴェニスのため息の橋の下でキスをして永遠の愛を誓おうとする…現代のおとぎ話 ♪ メインテーマには Vivaldi ヴィヴァルディのギター協奏曲の美しい緩徐楽章が使われて、みずみずしいロマンチックな雰囲気を醸し出しています ♪ この映画でアカデミー賞のオリジナル作曲賞も獲得しているジョルジュ・ドルリュー Georges Delerue の作る…それ以外の音楽も、丁寧で職人的な佳曲ばかりで、映像と音楽が相まって楽しめるとても素敵な作品です ♪ この作品にふれるたびに、映画と音楽とのいちばん美しい関係について、いつも…ハッと気づかされるようです ♪