ベルギー出身の、いまは亡きハーモニカの名手 Toots Thielemans トゥーツ・シールマンスの演奏に初めてふれたのは1981年…当時 “Ai No Corrida 愛のコリーダ ”のヒットによって来日していた Quincy Jones のビッグバンド Big Band の日本武道館でのライブの放送をTVで観たときでした ♪ 当時、世界的にヒットしていた最新のサウンドを繰り出す来日バンドのメンバーのなかで、サックスの Jarome Richardson とともに伝説の存在として登場し、抑揚のある美しいフレーズを聴かせてくれたのを鮮明に記憶しています ♪ その後、追いかけるように聴いていった、その Quincy の多くのアルバムでの数多くの素晴らしいレコーディングのなかで、彼のもうひとつの演奏スタイルである口笛とギターとをユニゾンで聴かせるオリジナルのヒット曲 “ Bluesette ブルーゼット ”にもふれました ♪ そのころから…1990年代に実際に観に行ったライブコンサートをふくめて90歳代で亡くなるまでの、彼のその若々しい〈はつらつさ〉をともなったリリカルな素晴らしい演奏の印象は変わることはありませんでした ♪ Ivan Lins イヴァン・リンス, Caetano Veloso カエターノ・ヴェローゾ, Edu Lobo エドゥ・ロボ, Dori Caymmi ドリ・カイミ, Djavan ジャヴァン, Gilberto Gil ジルベルト・ジル, Milton Nascimento ミルトン・ナシメント, João Bosco ジョアン・ボスコ…そしてChico Burque シコ・ブアルキらと共演した、 Jazz Fusion のフィールドのサウンドとブラジルポピュラー音楽との橋渡しとなる…2枚にわたる傑作アルバム『 The Brasil Project 』は、これからも未来へと聴きつがれていくことでしょう ♪ 個人的には…自分の幼い頃に親しんだ人形劇による英語教育番組『セサミストリート Sesami Street 』の印象的なテーマ曲が彼の演奏によるものだと知ったときの驚きと親しみをともなったうれしい気持ちが、折に触れて思い起こされます ♪
ブラジルポピュラー音楽を代表するシンガーソングライター…Ivan Lins♪その代表曲 “ Começar De Novo (コメサー·ヂ·ノーヴォ…新しくはじめよう…) ”は、作者本人のバージョンはもちろん…さまざまなカバーバージョンが存在します♪ ハーモニカの名手 Toots Theielmans の アルバム『The Brasil Project』 の Ivan 本人も歌う美しいバージョンは広く聴かれています♪ 私のお気に入りは 女性歌手 Simone の アルバム 『Pedaços』 の冒頭を飾る…凛とした輝きを感じさせ堂々と歌いあげるバージョン♪