ベルギー出身の、いまは亡きハーモニカの名手 Toots Thielemans トゥーツ・シールマンスの演奏に初めてふれたのは1981年…当時 “Ai No Corrida 愛のコリーダ ”のヒットによって来日していた Quincy Jones のビッグバンド Big Band の日本武道館でのライブの放送をTVで観たときでした ♪ 当時、世界的にヒットしていた最新のサウンドを繰り出す来日バンドのメンバーのなかで、サックスの Jarome Richardson とともに伝説の存在として登場し、抑揚のある美しいフレーズを聴かせてくれたのを鮮明に記憶しています ♪ その後、追いかけるように聴いていった、その Quincy の多くのアルバムでの数多くの素晴らしいレコーディングのなかで、彼のもうひとつの演奏スタイルである口笛とギターとをユニゾンで聴かせるオリジナルのヒット曲 “ Bluesette ブルーゼット ”にもふれました ♪ そのころから…1990年代に実際に観に行ったライブコンサートをふくめて90歳代で亡くなるまでの、彼のその若々しい〈はつらつさ〉をともなったリリカルな素晴らしい演奏の印象は変わることはありませんでした ♪ Ivan Lins イヴァン・リンス, Caetano Veloso カエターノ・ヴェローゾ, Edu Lobo エドゥ・ロボ, Dori Caymmi ドリ・カイミ, Djavan ジャヴァン, Gilberto Gil ジルベルト・ジル, Milton Nascimento ミルトン・ナシメント, João Bosco ジョアン・ボスコ…そしてChico Burque シコ・ブアルキらと共演した、 Jazz Fusion のフィールドのサウンドとブラジルポピュラー音楽との橋渡しとなる…2枚にわたる傑作アルバム『 The Brasil Project 』は、これからも未来へと聴きつがれていくことでしょう ♪ 個人的には…自分の幼い頃に親しんだ人形劇による英語教育番組『セサミストリート Sesami Street 』の印象的なテーマ曲が彼の演奏によるものだと知ったときの驚きと親しみをともなったうれしい気持ちが、折に触れて思い起こされます ♪
映画『リトル・ロマンス A Little Romance 』(1979)は…『明日に向かって撃て!』、『スティング』で知られるジョージ・ロイ・ヒル監督による青春映画の傑作です ♪ 今や名実ともに大女優のダイアン・レイン Diane Lane のデビュー作でもあります ♪ 私が最初に見始めた映画のひとつで、十代前半の主人公たちの初々しさと、老年のいぶし銀の名演技で脇をささえるローレンス・オリビエ Laurence Olivier の素晴らしさが今も記憶に深く刻まれています ♪ 音楽は、これまた 1960 年代のヌーベルバーグ Nouvelle Vague のフランス映画の数々から、のちには『ツインズ』、『フォー・エバー・フレンズ』などのハリウッド映画まで手掛けていく映画音楽の名作曲家 ジョルジュ・ドルリュー Georges Delerue が担当…♪ 当時、欧米でベストセラーになっていた、作家パトリック・コーヴァンの小説を映画化したもので、パリで巡り逢い、惹かれ合った2人の少年少女が謎の老人から聞かされた伝説に導かれるように , 、ヴェニスのため息の橋の下でキスをして永遠の愛を誓おうとする…現代のおとぎ話 ♪ メインテーマには Vivaldi ヴィヴァルディのギター協奏曲の美しい緩徐楽章が使われて、みずみずしいロマンチックな雰囲気を醸し出しています ♪ この映画でアカデミー賞のオリジナル作曲賞も獲得しているジョルジュ・ドルリュー Georges Delerue の作る…それ以外の音楽も、丁寧で職人的な佳曲ばかりで、映像と音楽が相まって楽しめるとても素敵な作品です ♪ この作品にふれるたびに、映画と音楽とのいちばん美しい関係について、いつも…ハッと気づかされるようです ♪