Todd Rundgren トッド·ラングレンの音楽に最初にふれたのは高校生の頃のことで…アルバム『 Hermit Of Mink Hollow ミンク·ホローの世捨て人 』『 Something, Anything 』などを何気なく聴いたのが始まりでしたが、すぐにその作品を多く彩る美しいメロディーと緻密に構成されたサウンドに魅了されて…次々にアルバムを聴きあさっていくことになりました ♪ 現代の Cole Porter とも評されるメロディーメイカーとして、ポピュラー音楽の歴史に確固とした足跡を残しています ♪ 1980年代終わりから1990年代初めでの…アルバム『 Nearly Human 』, 『 2nd Wind 』の来日公演を体験しましたけれども…いずれも素晴らしいバンドアンサンブルで、私のなかでの…トータルなミュージシャンとしてリスペクトする存在であり続けています ♪ “ Hollow It's Me ”, “ Can't We Still Be Friends ”などチャートに入ったヒット曲のなかで私の大好きなナンバーはなんと言っても…先のアルバム『Something, Anything』の冒頭を飾る“ I Saw The Light 瞳の中の愛 ”…そして同じアルバムから、後のライブバージョンも素晴らしい “ Could’nt Just Tell You ” のロックンロールサウンドです ♪
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9月, 2025の投稿を表示しています
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ベルギー出身の、いまは亡きハーモニカの名手 Toots Thielemans トゥーツ・シールマンスの演奏に初めてふれたのは 1981 年…当時 “ Ai No Corrida 愛のコリーダ ”のヒットによって来日していた Quincy Jones のビッグバンド Big Band の日本武道館でのライブの放送を TV で観たときでした ♪ 当時、世界的にヒットしていた最新のサウンドを繰り出す来日バンドのメンバーのなかで、サックスの Jarome Richardson とともに伝説の存在として登場し、抑揚のある美しいフレーズを聴かせてくれたのを鮮明に記憶しています ♪ その後、追いかけるように聴いていった、その Quincy の多くのアルバムでの数多くの素晴らしいレコーディングのなかで、彼のもうひとつの演奏スタイルである口笛とギターとをユニゾンで聴かせるオリジナルのヒット曲 “ Bluesette ブルーゼット ”にもふれました ♪ そのころから… 1990 年代に実際に観に行ったライブコンサートをふくめて 90 歳代で亡くなるまでの、彼のその若々しい〈はつらつさ〉をともなったリリカルな素晴らしい演奏の印象は変わることはありませんでした ♪ Ivan Lins イヴァン・リンス, Caetano Veloso カエターノ・ヴェローゾ, Edu Lobo エドゥ・ロボ, Dori Caymmi ドリ・カイミ, Djavan ジャヴァン, Gilberto Gil ジルベルト・ジル, Milton Nascimento ミルトン・ナシメント , João Bosco ジョアン・ボスコ… そして Chico Burque シコ・ブアルキ らと共演した、 Jazz Fusion のフィールドのサウンドとブラジルポピュラー音楽との橋渡しとなる… 2 枚にわたる傑作アルバム『 The Brasil Project 』は、これからも未来へと聴きつがれていくことでしょう ♪ 個人的には…自分の幼い頃に親しんだ人形劇による英語教育番組『セサミストリート Sesami Street 』の印象的なテーマ曲が彼の演奏によるものだと知ったときの驚きと親しみをともなったうれしい気持ちが、折に触れて思い起こされます ♪
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ブラームス Johannes Brahms (1833-1897) …いわゆる3大〈 B 〉 ( あとは…バッハ Bach とベートーベン Beethoven ) の1人に数えられるドイツの大作曲家です ♪ 西欧のロマン主義 Romanticism と言われる芸術思潮のなかの代表的な音楽家で、卓越したピアニストだったとも伝えられていて、交響曲 Symphony やオーケストラ曲、合唱曲などのほかにも、ピアノ協奏曲や室内楽、ピアノソロの作品をふくめて多くのピアノを用いた素晴らしい作品も残しています ♪ 私自身にとっても、この音楽家はいまだに大きな謎を感じさせる存在で、その文字どおりロマンチック Romantic な作風のなかに、バッハなどにも通ずる古典的 Classical なスタイルも見え隠れして、〈 自由さ 〉と〈 自律 〉とを両面感じさせるその不思議なサウンドを、 100 年以上〈とき〉を隔てた…いまの私たちのこころに響かせつづけています ♪ 有名なニ長調の美しいバイオリン協奏曲は、そんな彼の…ひとつにくくれない多様な美意識をつよく感じさせてくれる名曲です ♪ ブラームスはお好き? Aimez-vous Brahms? …と、フランスの 20 世紀を代表する作家サガン Françoise Sagan の小説にも…そのタイトルとしてもちいられるほど、〈 ロマンチック 〉なものとしての代名詞となっている音楽家です ♪ いまも世界中のどこかで多く演奏される4つの交響曲 Symphony にも、その不思議な魅力はあふれていて、そのどれもが、ふと無性に…もういちど聴きたいという気持ちにさせられます ♪ いつかその謎めいた彼の音楽の秘密を解けるときがくるかもしれない…という淡い期待をもちつづけながら、また折に触れてその素晴らしい音楽を聴きつづけていきたいと思います ♪
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〈 曲 〉のことを英語で、特にポピュラー音楽では多くの場合…〈 Song 〉といいます ♪ 以前にも曲とその歌詞の関係についてふれたことがありますけれども、〈 曲 〉にとって…〈 歌 〉とそのよりどころとなる〈 歌詞 〉は切っても切れない密接な関係にあると言えます ♪ 音楽には、歌詞のない…西欧のクラシックのオーケストラ音楽で聴かれるような名曲もたくさんあって、〈 いい曲 〉である理由として、歌や歌詞が必要不可欠というわけではありません ♪ けれども…そんな歌詞のない名曲のメロディーも、じつはその曲が生まれた国や地域の言葉での歌や詩のリズムにもとづいてつくられていることが多く、それらがそのメロディーや曲そのものの魅力の源 ( みなもと ) になっていることにも多く気づかされます ♪ いま日本の 1980 年代の音楽が世界中で改めて人気を博して、〈 City Pop 〉と名付けられてブームにもなっていますけれども、それも…日本語の歌の持つ独特のリズムが、海外の多くの人たちに新鮮に、そして美しいと感じられているからなのでしょう ♪ 自分自身でも…歌詞のある、いわゆる〈歌もの〉の曲をインストルメンタル Instrumental =器楽 で演奏するときも、できるかぎりその曲の歌詞をよく勉強して、メロディーやフレーズを弾くことに活かすようにこころがけています ♪ 聴いていただいているその先に、歌詞をとおしても表されるその曲の味わいが感じてもらえるように、歌はもちろん…楽器を演奏するときも、その音楽のつたえようとする魅力をできるかぎり表現する努力を続けていきたいと思います ♪ ( とりとめのない話シリーズ… )
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アレンジ…編曲と訳されることが多いですけれども、もともとの意味あいとしては〈準備する〉ということです♪事前に演奏の内容を構想して上手く運ぶように決めておく…といった作業ですが、ピアノなどの楽譜から大編成のオーケストラに改編する〈Orchestration オーケストレーション〉、逆に大きな編成から少人数のアンサンブルやピアノなどに縮約する〈Reduction リダクション〉など…状況に応じたさまざまなカタチがあります♪いずれの場合も演奏者の人数や楽器の種類などを総合的に考慮してベストの演奏方法に向けて出来るかぎりの準備をしていきます♪大胆な改編をせざるを得ないこともしばしばで、その音楽の何が〈核〉となる…外せないポイントなのかを見極めて、それ以外は…あえて省略する勇気も必要になります♪Ravel ラヴェルによる ムソルグスキーの“展覧会の絵”などに代表される歴史的な名アレンジも多くあります♪いずれにしても、取り組む作品に精一杯リスペクトを払いつつ…許された状況のなかでベストを尽くして行う、ある意味とてもクリエイティブな作業の1つだとも言えます(作曲編曲よもやま話…)♪
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Jazz Giants の1人…John Coltrane の音楽には、以前にアルバム『 Giant Steps 』についてふれましたけれども…まだ多くの傑作アルバムがあります ♪ 彼が独自のパーマネントのレギュラーグループ(固定メンバーによるレギュラーのバンド)のスタジオ録音としてリリースした最初のアルバム『 Coltrane 』(1962) もその1つ…♪ “ Out Of This World ”で幕をあける、この時期の Coltrane の音楽を特徴づける… McCoy Tyner のコードをリズミックに弾く Piano の音色、そして Jimmy Garrison と Elvin Jones による、ただただ強力としか言いようのない Drum & Bass …そのトータルなバンドサウンドが、堂々とした揺るぎのないリーダー… Coltrane の Tenor Sax のトーンと相まって心を揺さぶります ♪ 私のお気に入りは…アルバムのラストを飾る、彼がそのスマートなテーマのメロディーラインをしなやかなに吹き切る“ Miles Mode ” です ♪
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日本とは春夏秋冬が 180 度違う南半球のブラジルの 9 月というと、冬がとおりすぎて暖かくなってくる春先の季節といったところでしょうか…♪ この季節に、やはり思い起こされるのが Ivan Lins の名曲 “ Setembro (9 月 ) ” です ♪ 友人の結婚式のために作曲されたというこの曲は…大プロデューサー Quincy Jones のアルバム『 Back On The Blook 』 (1989) にも取り上げられ、世界中にとっての美しいウェディングソングとなっています ♪ オリジナルは 1980 年の自身のアルバム『 Novo Tempo ( ノーヴォ・テンポ ) 』に収録 ♪ 継続的に転調をくりかえすそのユニークな作風のなかでも、シンプルなメロディーとともに…いちばん遠い調まで行き着く転調のその美しい道のりは、まさに〈新しいバロック〉と言っていいサウンドです ♪ 中盤に聴かれる、美しい…ベースによるソロのパッセージは、いつも私に…紙吹雪のなかを祝福されて歩くカップルのしあわせな情景をイメージさせてくれます ♪ Quincy のバージョンでは、ジャズのレジェンド Sarah Vaughan のボーカルとともに、名コーラスグループ Take 6 がテクニカルなハーモニーを聴かせてくれます ♪ Ivan Lins 自身の歌でも、オリジナルをふくめて歌詞のついたものなど…いくつかの優れたバージョンがあります ♪ そのオリジナリティーあふれる音楽のエッセンスを十二分に感じさせてくれる… Ivan Lins の名曲 “ Setembro (9 月 ) ” です♪
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Earth, Wind & Fire アース・ウィンド・アンド・ファイアー… Maurice White の率いた、アメリカン・ミュージックのレジェンドです ♪ 彼らについて、知るべきことはほぼ書き尽されていると思えますので、私の…自分なりに感じるところをお話しします ♪ リアルタイムで彼らの音楽にふれたのが 1981 年のアルバム『 Raise ! 天空の女神』から…♪ 世代的に、彼らが勢いよくステップアップしていく 70 年代の時期は通り過ぎてしまってからの聴き始めでしたが、逆に言えばその 80 年代初頭は、人気、セールスともに絶頂期にあったと言ってもよく、サウンドも…いま振り返ると、シンセサイザーを多用する時代にさしかかってとてもユニークなものでした ♪ それから…さかのぼって『 I Am 黙示録』 (1979), 『 All’n All 太陽神』 (1977) などの代表的な傑作アルバムを聴いていくことになります ♪ とにもかくにも…バンドとしてのトータルのサウンドが、そのコンセプトもふくめて素晴らしいクオリティーで、 Donny Hathaway の『 Live ! 』にも参加している Maurice の実弟 Fred White のドラミング、 70 年代を支えた Al McKay や、その後に彼からふたたび交代して復帰した Roland Bautista らのギターカッティング…そしてまるで猛獣チーターの俊敏さを思わせる、同じくホワイト兄弟の Verdine Whitre のベースプレイは、華麗なホーンアンサンブルやハイトーンのファルセットボイスを聴かせる Phillipe Bairy のボーカルとも相まってまさに一丸となったバンドサウンドを力強く感じさせるものでした ♪ 私が個人的に確信を得ているのは、代表曲 “ That’s The Way Of the World 暗黒への挑戦 ”の循環コードの進行が、 Tom Jobim の“ Agua de Março 三月の雨 ”の循環進行のテイストを強く感じさせることからもわかる、リーダー Maurice White のブラジル音楽への指向と、さらにもうひとつ…当時のバンドが...
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映画『リトル・ロマンス A Little Romance 』(1979)は…『明日に向かって撃て!』、『スティング』で知られるジョージ・ロイ・ヒル監督による青春映画の傑作です ♪ 今や名実ともに大女優のダイアン・レイン Diane Lane のデビュー作でもあります ♪ 私が最初に見始めた映画のひとつで、十代前半の主人公たちの初々しさと、老年のいぶし銀の名演技で脇をささえるローレンス・オリビエ Laurence Olivier の素晴らしさが今も記憶に深く刻まれています ♪ 音楽は、これまた 1960 年代のヌーベルバーグ Nouvelle Vague のフランス映画の数々から、のちには『ツインズ』、『フォー・エバー・フレンズ』などのハリウッド映画まで手掛けていく映画音楽の名作曲家 ジョルジュ・ドルリュー Georges Delerue が担当…♪ 当時、欧米でベストセラーになっていた、作家パトリック・コーヴァンの小説を映画化したもので、パリで巡り逢い、惹かれ合った2人の少年少女が謎の老人から聞かされた伝説に導かれるように , 、ヴェニスのため息の橋の下でキスをして永遠の愛を誓おうとする…現代のおとぎ話 ♪ メインテーマには Vivaldi ヴィヴァルディのギター協奏曲の美しい緩徐楽章が使われて、みずみずしいロマンチックな雰囲気を醸し出しています ♪ この映画でアカデミー賞のオリジナル作曲賞も獲得しているジョルジュ・ドルリュー Georges Delerue の作る…それ以外の音楽も、丁寧で職人的な佳曲ばかりで、映像と音楽が相まって楽しめるとても素敵な作品です ♪ この作品にふれるたびに、映画と音楽とのいちばん美しい関係について、いつも…ハッと気づかされるようです ♪