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 大滝詠一さんのアルバム『NIAGARA CALENDAR ナイアガラ·カレンダー』(1977)は…年末年始には特に聴きたくなります ♪ 代表作『A LONG VACATION ア·ロング·バケーション』に先立つ作品で、その大傑作のひな型にも感じられる…12ヶ月の月それぞれの歌をちりばめたバラエティに富んだ構成は、お正月の“ Rock'n Roll お年玉 ” から12月の “ クリスマス音頭 ” まで…いっきに聴いてしまいます ♪ 大滝さんの素晴らしいボーカルによって折々にちりばめられた〈ノベルティソング〉とも言われるコミカルな作品たちも、じつはシリアスで実験的…そこにはユニークな哲学≒ポリシーが感じられ、なんど繰り返し聴いても飽きさせません ♪ 伝説の〈福生45スタジオ〉に集結した最高のミュージシャンたちの素晴らしいプレイにも…いつもこころおどらされます ♪ 私自身の個人的な嗜好では、3月の“ お花見メレンゲ ”、 6月の“ 青空のように ” で展開される…楽しいポップサウンドが、とても素敵です ♪
J.S.Bach バッハの音楽が深い宗教的な信仰に根ざしているのはまぎれもない事実なのですけれども、以前このブログにも書いたように現在の音楽のあり方も多くはバッハによってまとめあげられた体系にもとづいていて…その象徴的な作品が、〈カンタータ〉といわれる、伴奏つきの…いわゆる歌曲たちによって形づくられ、バッハの亡くなってからのち… 19世紀になってから Menedelsson メンデルスゾーン によって復活上演された “ マタイ受難曲 ”です ♪ その素晴らしい作品は時代を経て再評価され、今も聴き継がれています ♪ Bach バッハにおいては数百曲も作曲されたと伝わる〈カンタータ〉たち…それらは教会音楽だけにとどまらず、その後の歌曲=歌…の源流にもなっていきます ♪クリスマスの時期…町に流れ聴こえる聖歌や讃美歌の調べにふれるとき、そんな〈歌〉の系譜に想いを馳せるいい機会にもなるかな…とも感じます ♪
アルト・サックス奏者… Art Pepper アート・ペッパーは、日本でとても人気の高いジャズマンとして知られています ♪  1940 年代のビッグバンド全盛の時代から活躍をしている白人ジャズプレーヤーの草分けで、 1982 年に亡くなるまで、麻薬中毒に苦しみながらも素晴らしい演奏を展開しつづけました ♪ 1950 年代から優れたアルバムを多く残していますけれども、私自身にとって… 1982 年リリースの、カリフォルニアでの晩年のライブアルバム『 Road game ロード・ゲーム』は、とりわけ好きな作品です ♪ 冒頭のタイトル曲であるオリジナルブルースに始まり、 3 拍子で展開する 2 曲目の “ Road Walz ” でのブルージーなフレージングは…ジャズが肌の色に関係なく素晴らしいプレイを展開できることを証明してみせてくれます ♪ オリジナルLPレコードの B 面…クラリネットでの軽やかなインプロヴィゼーションを聴かせるスタンダード “ When You’re Smiling ” につづいて、 12 分におよぶ入魂のブローイングをくりひろげる “ Everything Happens To Me ” の演奏には…なんど聴いても胸を熱くさせられます ♪ それから 1 年経たないのちに亡くなってしまうことを考えると…この素晴らしい演奏が、まるで「辞世の句」のようにも思えてしまって…感慨がさらに深まります ♪ 優れた演奏技術と〈こころ〉が音楽のなかで切り離すことのできないかたちで輝いているのを感じさせる名作『 Road game 』です ♪
冬の寒い季節になるとなぜかふと思い出して観たくなる映画のひとつが…ロブ・ライナー監督の『恋人たちの予感 When Harry Met Sally… 』です ♪ 主演のビリー・クリスタル、メグ・ライアン…ふたりのコミカルな、けれども恋のエッセンスを感じさせる演技と、映画の全編を彩る Harry Connick Jr. の歌うジャズ・スタンダードがとても印象に残る…素敵な作品です ♪ 1980 年代からゆっくりとかたちづくられていったスタンダードソングのリバイバルのトレンドを映画の音楽で見事にまとめあげた…そのサウンドトラックアルバムはグラミーの最優秀ジャズボーカル賞を獲得して、ジャズ・スタンダードのブームのきっかけにもなる大きな影響を音楽シーンにあたえています ♪ ウッディー・アレン監督のアカデミー作品賞受賞作『アニー・ホール』( 1977 )で主演のダイアン・キートンも歌っていた “ It Had To Be You ”  をはじめ 、 “ Autumn In New York ” ,   “ But Not For Me ” など多くのスタンダードの佳曲が場面を彩るなか、意外と記憶に残るのは、冬の季節感を最初のひと節でかもしだす … Ray Charles の歌う “ Winter Wonderland ”…そして Bing Crosby の歌う “ Have Yourself A Merry Little Christmas ” だったりします ♪ 私自身としては… Harry Connick Jr. が  Nat King Cole  ばりにそんな曲たちをたたみかけるエンドロールのメドレーに…いつもこころが弾みます ♪
Michael  Jackson マイケル・ジャクソンの 1979 年のアルバム『 Off The Wall  オフ・ザ・ウォール 』は、ブラックミュージックをふくめたポップミュージック全体のなかで…とても重要な作品といえます ♪ 偉大なプロデューサー、 Quincy Jones  の制作のもと…チャート 1 位を獲得した “ Don’t Stop Get Enough ” , “ Rock With You ” などのヒットナンバーにくわえ、 Paul McCartney, Stevie Wonder  らからの作品も織りまぜたヴァラエティーにとんだサウンド展開で、終曲の “ Burn This Disco Out ” でドラムの John Robinson, ベースの Louis Johnson による…しなやかなリズムが、まさに最高のディスコサウンドをしめくくるまで一気に聴いてしまいます ♪ リリースされてから 1 年のあいだに多くのヒットシングルを出し、もっとも売れたアルバムとなったにもかかわらず、人種的な理由で…あるべき正当な評価を得られなかったことに奮起して、 Michael が次作『 Thriller 』を…さらにつよい気持ちでつくりあげたことも広く知られています ♪ 自然体から生み出される素晴らしいリズムのボーカル…ユニークなオリジナルナンバーに作曲の才能も発揮して、その後の大躍進のきっかけとなる作品として、このアルバムの再評価の気運は高まっています ♪ 魅力的な曲たちのなかで、やはりいちばん好きな 1 曲をあげるとすると Stevie Wonder  が提供した…流麗なサウンドがこころとカラダを優しく酔わせてくれる “ I Can’t Help It ” です ♪
西欧クラシック音楽の象徴的な楽器である  Piano ピアノ…その白鍵で弾くド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ドという音階は、最初にまず基本のものとして学習するわけですけれども、この全音階 =  Diatonic Scale ダイアトニック・スケール…というのは、実はやや人工的な音階なのです ♪ 以前にふれたことのある〈 倍音 Overtone ( ひとつの音を鳴らしたときにその上に聞こえる音のこだま…) 〉のありかたからかんがえると、ド・レ・ミ・ファ♯・ソ・ラ・シ♭・ドというかたち(ファ…はシャープして、シ…はフラットする)が自然な音階として、文字どおり〈自然倍音列による音階〉として成り立つことから、近現代の西欧クラシック音楽や  Jazz ジャズにおいてブルースのサウンドをかたちづくるうえで多くつかわれているのがわかります ♪ この自然倍音列による音階= Scale スケールが和音 = コードとしてあらわされる〈□7♯ 11 =□7♭ 5 〉ソ・シ・ド♯ (レ ♭ ) ・ファ…の響きは、 Thelonious Monk  の弾くブルースのピアノサウンドや、ブラジル音楽を世界に広めるきっかけになった Bossa Nova ボサノヴァの名曲にも多く特徴的につかわれて、その深い音楽的価値を静かに語りつづけています ♪ いま聞こえたソ・シ・レ・ファの和音、ちょっと変わった響きだったな…と思えたときには、そういえば、こんな話もあったな…と思い出していただけたらうれしいです ♪(とりとめのない、作曲編曲よもやま話…♪ )