Paul McCartney ポール・マッカートニーの1989年から1990年にかけて行ったワールドツアーを収録した映画『 Get Back ゲット・バック』(1992)で、私は The Beatles の初めてライブで演奏される曲たちを多く目の当たりにすることになりました ♪ 1966年の伝説の来日公演以降にリリースされた…いわゆるスタジオ録音で制作された数々の名曲は The Beatles はもとより、Paul 自身にも多く封印されていましたので、 “ Fool On The Hill ”, “ Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band ”, “ Back In The U.S.S.R ” など…それまでレコードなどからのオリジナル録音でしか聴くことのできなかったナンバーがつぎつぎと作者本人によってライブ演奏されるのは、圧倒的というよりほかはないもので、実際に来日公演に足を運ぶことのなかった私には…貴重な映像体験だったと言えます ♪ The Beatles 最後の録音制作であるアルバム『 Abbey Road 』の最後を飾る…“ The End ”に至るメドレーがライブで再現されたことも、当時…とても話題になりました ♪ Hamish Stuart(g, b) , Robbie McIntosh(g) など素晴らしいサポートメンバーの充実した演奏のなか、この 〈Wings〉 以降での最初のツアーバンドで、いまだに私のもっとも印象に残っているのは…この最初のツアーだけの参加となった若いドラマー 、Chris Whitten のクールでハツラツとしたプレイです ♪
映画『リトル・ロマンス A Little Romance 』(1979)は…『明日に向かって撃て!』、『スティング』で知られるジョージ・ロイ・ヒル監督による青春映画の傑作です ♪ 今や名実ともに大女優のダイアン・レイン Diane Lane のデビュー作でもあります ♪ 私が最初に見始めた映画のひとつで、十代前半の主人公たちの初々しさと、老年のいぶし銀の名演技で脇をささえるローレンス・オリビエ Laurence Olivier の素晴らしさが今も記憶に深く刻まれています ♪ 音楽は、これまた 1960 年代のヌーベルバーグ Nouvelle Vague のフランス映画の数々から、のちには『ツインズ』、『フォー・エバー・フレンズ』などのハリウッド映画まで手掛けていく映画音楽の名作曲家 ジョルジュ・ドルリュー Georges Delerue が担当…♪ 当時、欧米でベストセラーになっていた、作家パトリック・コーヴァンの小説を映画化したもので、パリで巡り逢い、惹かれ合った2人の少年少女が謎の老人から聞かされた伝説に導かれるように , 、ヴェニスのため息の橋の下でキスをして永遠の愛を誓おうとする…現代のおとぎ話 ♪ メインテーマには Vivaldi ヴィヴァルディのギター協奏曲の美しい緩徐楽章が使われて、みずみずしいロマンチックな雰囲気を醸し出しています ♪ この映画でアカデミー賞のオリジナル作曲賞も獲得しているジョルジュ・ドルリュー Georges Delerue の作る…それ以外の音楽も、丁寧で職人的な佳曲ばかりで、映像と音楽が相まって楽しめるとても素敵な作品です ♪ この作品にふれるたびに、映画と音楽とのいちばん美しい関係について、いつも…ハッと気づかされるようです ♪