Olivier Messiaen オリヴィエ·メシアン(1908-1992)…20世紀の音楽を代表するフランスの作曲家で、その数多くの作品は今も、音楽の未来への示唆に満ちています ♪ 1980年代の終わりに、旅行先のパリ市内の教会で行われた、大作『主イエズス·キリストの変容』(1969)を…その大編成オーケストラによる生演奏で聴くことができたのは本当に貴重な体験で、極彩色にも感じられる彼のサウンド(…フランス語では Sonorité ソノリテ)を全身に浴びるように受け止めたことを思い出します ♪ 精密…とも言えるその理論的な作曲プランにもとづきながらも随所に人間的な自由さをもって、調性を強く感じさせない、乱反射するような音響世界が、後年の…鳥の声や自然にインスパイアされた作品にも神秘的な魅力を放ちつづけています ♪ 膨大な作品すべてが傾聴に値しますけれども、第二次大戦中に捕虜となって収容所でめぐり逢った演奏家たちとの合奏のために書かれた、彼の作品のなかでももっとも演奏される機会の多いもののひとつ…『世の終わり(時の終わり)のための四重奏曲 Quatuor pour la Fin du Temps』は、日本の終戦の日の近づいたこの時期に思い起こされる1曲です ♪
映画『リトル・ロマンス A Little Romance 』(1979)は…『明日に向かって撃て!』、『スティング』で知られるジョージ・ロイ・ヒル監督による青春映画の傑作です ♪ 今や名実ともに大女優のダイアン・レイン Diane Lane のデビュー作でもあります ♪ 私が最初に見始めた映画のひとつで、十代前半の主人公たちの初々しさと、老年のいぶし銀の名演技で脇をささえるローレンス・オリビエ Laurence Olivier の素晴らしさが今も記憶に深く刻まれています ♪ 音楽は、これまた 1960 年代のヌーベルバーグ Nouvelle Vague のフランス映画の数々から、のちには『ツインズ』、『フォー・エバー・フレンズ』などのハリウッド映画まで手掛けていく映画音楽の名作曲家 ジョルジュ・ドルリュー Georges Delerue が担当…♪ 当時、欧米でベストセラーになっていた、作家パトリック・コーヴァンの小説を映画化したもので、パリで巡り逢い、惹かれ合った2人の少年少女が謎の老人から聞かされた伝説に導かれるように , 、ヴェニスのため息の橋の下でキスをして永遠の愛を誓おうとする…現代のおとぎ話 ♪ メインテーマには Vivaldi ヴィヴァルディのギター協奏曲の美しい緩徐楽章が使われて、みずみずしいロマンチックな雰囲気を醸し出しています ♪ この映画でアカデミー賞のオリジナル作曲賞も獲得しているジョルジュ・ドルリュー Georges Delerue の作る…それ以外の音楽も、丁寧で職人的な佳曲ばかりで、映像と音楽が相まって楽しめるとても素敵な作品です ♪ この作品にふれるたびに、映画と音楽とのいちばん美しい関係について、いつも…ハッと気づかされるようです ♪